「”不調”の真相」EPL第31節(延期分)マンチェスターユナイテッドvsマンチェスターシティ
「”不調”の真相」
EPL第31節マンチェスターユナイテッドvsマンチェスターシティ
今節は延期されていたプレミアリーグ第31節マンチェスターダービー。
エヴァートン戦で終始低調なパフォーマンスを見せたユナイテッドだが、
個人的には今日の選手のパフォーマンスには満足している。
それでも届かなかった原因は一体なんだったのだろうか。今回も自分なりに分析した。
ユナイテッドの狙いは布陣を見れば分かるとは思うが、最後尾は5バックで全てのレーンのスペースを消す形。
しかし最終ラインに5枚を充てる分、中盤は3枚でカバーしなければいけないので、横に揺さぶると中盤にはすぐにスペースが生まれる。
シティは532の相手には必ずそこを利用してくるので、ユナイテッドの中盤3人には運動量でのカバーが求められる。
シティのビルドアップ時にはユナイテッドは2トップ+IHのポグバとペレイラがスライドすることでシティの3バックを見るという形でのプレス。
ただスライドする瞬間に必ず微妙なズレからフリーになる選手が生まれるので、シティの狙うべきところ・ユナイテッドのケアすべきところはそこになる。
前半シティはプレス網をくぐり抜けるのに苦しんだ。
またスタジアムの雰囲気の影響かシティは立ち上がりから技術的なボールロスト等が多く、ユナイテッドは幾度かカウンターのチャンスを得る。
しかしシティのネガティブトランジションの早さやユナイテッドの攻撃陣の微妙なズレから決定機な枠内シュートはなかった。
前半終盤にはシティが押し込んだ中で決定的なシーンを作り出したが、守備陣の集中力とデヘアの好セーブもあり前半はスコアレスで終える。
後半、立ち上がりから同じようにユナイテッドは前から守備をする。
シティを押し込んで守備をさせる時間も作り、決定機とも言えるフィニッシュをポグバが放つがフェルナンジーニョの素晴らしいブロックによって防がれる。
ここで足を痛めたフェルナンジーニョが交代。代わるのはサネ。
サネが左ウィングに入り、スターリングが右ウィングに、ベルナルドが右IHへ下がり、ギュンドアンもアンカーへ一列下がる形。
当然シティの守備力は下がるのだろうが、ユナイテッドを応援する身からすれば非常に嫌な交代だ。
守備力を下げるリスク以上に攻撃力へのリターンが大きいように思えてしまうからだ。
結果的にこの変化がシティの攻撃の歯車を嚙み合わせる形となる。
シティが押し込む時間の中52分、ウォーカーにスライドしたポグバが中盤に門を開ける。
そしてギュンドアンがボールを持つと最終ラインのショウ・リンデロフ間に斜めの走り込みをしたスターリングにショウが釣られ、右端のレーンに大きなスペースが生まれる。
そしてそのスペースに走り込んだのはベルナルドシルバ。
ギュンドアンはこの門を通す。
ポグバはカバーには行けず、釣られてやや遅れる形となったショウとベルナルドの1対1。
カットインからの素早い振りはデ・ヘアのニアを抜く。0-1。
2失点目はカウンター。
フレッジの鋭い縦パスはポグバには通らず、コンパニからスターリングへ。
ボールホルダーのスターリングに対して縦を出したフレッジがやや遅れる形になり、
代わってアンカーのポジションにいたリンガードはスピードに乗ったスターリングに対峙すら出来ずに置いて行かれる。
ここはファール気味にでも潰しに行かないといけない。
左サイドヤングが遅れたので、数的不利を強いられる。
残ったのはスターリングの前をケアするリンデロフ・スモーリング・ダルミアン。
アグエロに2枚のCBが釣られたためフリーのサネがボールを受け、
しっかりとコントロールして放った重い一撃はデ・ヘアの膝に当たりニアを抜いた。
0-2。
ボールを奪いに行かなければならないユナイテッドだが、2得点をしチャレンジをする必要のないシティからボールを奪うのは難しかった。
ルカク・サンチェス・マルシャルを投入し攻撃は活性化するも決定的なところでは必ずシティの守備の粘り強さに阻まれる。
そしてそのまま0-2で試合終了。
⚫失点シーンについて
1点目はシティを賞賛すべきだろう。
5バックで埋めたはずのレーンをスターリングの効果的な動きで空け、そこを見逃さず連動したベルナルドとギュンドアン。そしてベルナルドのシュートまでのクオリティ。
5-3-2を組織的に崩した上で個が発揮される形だ。
ポグバがその空いたスペースに気付いてカバーに行ければ間に合ったかもしれないが、崩されたのは5-3-2という組織。
シティのSBが張り出せば中盤3枚に穴が空くのは5-3-2のシステム上必然であり個人を責めるべきではない。
むしろこれをチーム全体で狙いとして共有し、実行まで繋げることのできるシティの完成度の高さを称賛すべきだ。
2失点目はシティとの走力の差が際立つことになった。
また守備の連携も気になるところだ。
ダルミアンがアグエロの後ろをケアしていたので、状況を正しく整理出来ていれば、スモーリングは左のカバーにいけて人数不利でも対応出来た可能性は高い。
ただ今日は失点シーンよりも得点出来なかったところに目を向けるべきかもしれない。
⚫気持ち云々ではない!
ーバルセロナ戦1stLegからのここ5試合で無得点ー
(PK除いて)無得点という数字から顕著に浮かび上がるのは、カップ戦の影響でミッドウィーク開催続きによって引き起こされた選手達の著しいパフォーマンスの低下だ。
CLホームバルセロナ戦
→70時間後PLホームウェストハム戦
→72時間後CLアウェーバルセロナ戦
→90時間後PLアウェーエヴァートン戦
→78時間後PLマンチェスターシティ戦(15日間で5試合)
ポゼッションを好まずロングボールを多用するサッカーをすれば、特に前線で体を張る攻撃陣は1試合毎の消耗も激しいはずだ。
エヴァートン戦はこの影響で文字通り終始低調なパフォーマンスであったが、
それに比べれば今日の試合はよくやった方だ。
ポグバ等個人を指摘する声は多いが、ポグバはこの過密日程の中全試合でフル出場している。
期待する気持ちも分かるが、ポグバの降り以外繋ぐ手段に乏しいユナイテッドにおいて彼を批判するのはいささか酷では無いだろうか。
リーグ戦・CLと1つも落とせない試合ではあるが、私としてはポグバやルカク・ラッシュフォード等攻撃陣のターンオーバーをこの過密日程の中ほとんどしないスールシャールの采配に疑問符を打ちたいところだ。
特に僅かな出場で存在感を発揮するサンチェスをスターティングで使わないのには理由があるのか。このまま契約を終えるのでは高い給与が勿体ないではないか。
ユナイテッド 今後の日程
シティ戦には勿論勝利してほしかったが、個人的にはダービーは最悪落とした場合でもCL圏内に入れる可能性は充分にあると思っていた。
残りのチェルシー戦ハダースフィールド戦カーディフ戦、
全てに勝利し73ポイントでフィニッシュするという絶対条件を達成すれば、だ。
自力では獲得することは不可能だが、不本意ながら4クラブの中で唯一CLを敗退してしまったユナイテッドは他3クラブに対して優位に立っているという見方が出来る。
トッテナムチェルシーアーセナルはCL出場権争いも非常に重要だが、同時に今シーズンのタイトル獲得がかかる欧州カップ戦はそれ以上に負けられない戦いとなるからだ。
ミッドウィーク開催のカップ戦の存在でターンオーバーを強いられることになり、
当然リーグ戦の方に比重を軽くすれば勝ち点を落とす可能性は格段に上がる。
その為にも次のチェルシー戦はシティ戦から中三日での開催となるが、
後がないユナイテッドは必ず勝利しなくてならない一戦となる。
今日のような守備の強度を90分間出すことに加えて、攻撃陣がパフォーマンスを乗せることが出来れば勝利するのは難しくないとだろう。
好調のパフォーマンスの片鱗を見せるサンチェスの起用を願うばかりである。
ご拝読頂きありがとうございました!
※記事内の画像はすべて引用として掲載しております。
「”繋がない”サッカーの限界」 EPL第35節 エヴァートンvsマンチェスターユナイテッド
こんにちは。まゆりんです。
日本時間日曜日21時30分キックオフのこの試合。
筆者は出先から帰宅してから遅れて参戦したのですが、4-0と無残にも圧倒的敗北。
ただただスコアにインパクトが残りますが、ピッチ上では何が起こっていたのか。自分なりに分析しました。
累積警告で出場停止のショウの代わりに左にダロト。右にはヤングではなく本職CBのリンデロフ。
中盤はフレッジマティッチ・トップ下にポグバ・ウィングにマルシャルラッシュフォード・1トップルカク。
4バックWボランチで守備を固めて、トップのルカクに放り込んで起点を作る、後ろでリスクを冒さないモウリーニョが好む守備的な4-2-3-1という狙いか。
現実的な采配となったが、筆者としては直近のバルセロナ戦で浮き彫りになったビルドアップの問題への改善が取り組まれているのか見てみたいところ。
キックオフ。
立ち上がりからユナイテッドはルカクや右に開いて降りたラッシュフォードに最終ラインからロングボールを預けるというサッカーを展開した。
しかし、ロングボール頼みのサッカーには当然キックの質が問われる。
ユナイテッドの最終ラインがそういった質をコンスタントに出せるはずもなく、
筆者にはボールを捨てているようにしか見えなかった。
最終ラインで余裕を持ててもフレッジとマティッチは効果的なポジションをとらない。
マークの部分に人がいればエヴァ―トンの2トップは内を絞るポジションを取らざるを得ず、サイドには大きくスペースが生まれ、左で高い位置をとるダロトへのコースも作れたはずだ。
使うべきスペースに気付いた右下ポグバが降りてくるも、フレッジにボールは出され、デヘアに戻す形に。
結果的に最終ラインが押し下げられ、デヘアは蹴り出す。
典型的にボールを捨てているシーンの抜粋だ。
ここまでのユナイテッドとエヴァ―トンの差は歴然だった。
ユナイテッドは相手を脅かす攻撃チャンスを一度も作れていないのに対して、
エヴァ―トンはCK3回・クロス3回。ゴールを奪われるのは時間の問題だった。
CK含めた7回目のクロス(スローイン)。落下点の目測を誤ったスモーリングの後ろのカルバートルーウィンに当たったボールはゴール前に流れ、リシャーリソンのバイシクルボレーはゴールを突き刺した。1-0。
後ろから繋げないので降り始めるポグバ。
しかし相手のライン間で受けなければ何の意味もない。
蹴り出せど蹴り出せどセカンドは全く拾えない。
「何やってんだ!俺にくれ!早く!」
見かねたポグバは苛立ちを隠せない様子で最終ラインまでまた降りてくる。
ポグバの縦一本のロングボールはラッシュフォードの足に収まり切らず、やや苦しめのシュートはバーの上。
これが実質ユナイテッドの最初の崩しのシーンだ。しかしやはりロングボールにはただひたすらに受け手も含めて質が問われる。これをやるだけならポグバはCBでいいのだ。
また後ろから組み立てのシーン。
しかしやはりライン間にはポッカリとした穴が開いている。これでは窮屈に決まっている。
またポグバが降りてくるが、ライン間を位置取らないので意味がない。
真ん中にはポッカリとした穴。結局窮屈なサイドに逃がされるだけだ。
ボールカットの流れの中だが、こういったCBが少し前まで持ち上がったシーンでも、SBが効果的なポジションを取らなければボールは前に進められない。
結局後ろのダロトが受け、ルカクにロングボール。
繋げないユナイテッドはCKのチャンスを得るも、フレッジがこぼれ球をゲイエに預け中央にカットインしたシグルズソンへマティッチは寄せず、ミドルシュートはバウンドしそのままゴールに吸い込まれた。2-0。
ボールに触れないラッシュフォードは苛立ちを隠せない。
何故中央に穴を開けるんだ。そういう縛りプレイか?
結局最終ラインに降りたCBポグバのロングボール。 前の選手はボールに触れなければそれはストレスが溜まるに決まってる。どうにかならないものか。
そして後半。ジョーンズフレッジOUT→ヤングマクトミネイIN
スールシャールは中盤の穴を改善することは出来たのか。
最初の後ろから組み立てるシーン
カルバートルーウィンがGKまで詰めてきたところでポグバがCBの位置まで降りてきたので数的有利を作り、
間のマティッチを通して左で浮いたダロトへ繋がる。
しかしこのシーンでは ここまで逆サイドが空いているにも関わらず、スモーリングは前に蹴ってしまった。
リンデロフがマークしたスペースに受けにいけばボールは繋げただろう。
1アンカーとなったマティッチがボールを持ち運び、楔のパスを入れるシーン。
後半は明らかにマティッチが運ぶシーンが増えた。間違いなく指摘されたのだろう。
前向きな材料が見えてきたユナイテッドだが、やはり決定力なものは作り出せない。
ユナイテッドは与えた8回目のCKから、遂に決定打となる3点目を許す。
ただのアンラッキーとも言えるこのスーパーボレー。3-0。
しかしエヴァ―トンは確実に狙いを持ってCK等クロスを多用しているのだ。
マティッチのかなり前への持ち上がり。
しかし呼応する選手がいなく、ボールロストからあわやというシーンに。
こちらもマティッチのポジションによって前進したシーン。
前線と中盤の間にはギャップが出来ていたのでここでマティッチが受けて前を向けると、一気に視界が開ける。
そしてこちらは余りよくないシーンだ。
交代投入のマクトミネイが後ろまで降りて、ラッシュフォードの裏へロングボール。
質頼みのパワープレイを今すべきではない。欲しいのは確実な1点だ。
そして4失点目のシーン。
長いスローインはカルバートルーウィン狙い。
ヤングとスモーリングが挟み込むも内側に流れ、ダロトがクリアミス。
ボールはシグルズソンに収まるが、リンデロフは詰めず並走して遅らせる守備を選択。
この時点でウォルコット(11番)より前にいたスモーリング(12番)だが、
ぶち抜かれ、ダメ押しの4点目。4-0。
スモーリングが遅い訳ではないが試合の疲れもあり、51分に投入されたばかりの快速ウォルコットに追いつくことは出来なかった。 マティッチに至っては流して戻っていない。
その後ペレイラの投入やリンデロフの持ち運びから楔のパスなど前向きな材料もあり、マルシャルの得意のフィニッシュなど前半よりかはチャンスメイクは出来たが、4得点のエヴァ―トンの敷いたブロックを破る術をユナイテッドは見つけられず。
85分にユナイテッドは最初で最後の枠内シュートをマルシャルが撃つが、ピックフォードのセーブ。
そして試合終了。
勝敗を分けたのは”プレー強度に見合わない守備的戦術”と、ビルドアップを妨げる”アンカーのポジション”。
この試合の布陣は紹介した通り、
フレッジマティッチのWアンカーを採用して後ろを固め、ひたすらにルカクや裏抜けのラッシュフォードにロングボールを出しリスクを冒さずに攻撃するというのが狙いだ。
しかし計算外にも立ち上がりからロングボールのこぼれをほとんど回収出来なかった。
これはグディソンパークのエヴァ―トンの強度を褒めるべきか、ユナイテッドの強度を貶すべきか。はたまた別の理由か。
この守備的戦術は失点をしない守備の強度が大前提で、わずかなチャンスをものにするというのが狙いだ。
しかし余りに繋げないユナイテッドはエヴァ―トンにクロスのチャンスを与え続け、2失点。
失点をしないという大前提が崩れ点を獲りにいかなければいけないユナイテッドだが、繋ぐことが出来ず。
”ロングボール”といえば聞こえはいいがユナイテッドがしていたのはボールを前に捨てることだけだった。
では何故そうなったのか。
後ろではリスクを冒さずロングボール。
この戦術は端的に言えば攻撃は前任せ・守備は後ろ任せになるので、前と後ろが分断され、中盤が存在しないといった状態になりがちで
前半のユナイテッドはこの典型的な例を体現していた。
アンカーのフレッジマティッチがかなり後ろ(最終ライン)のポジションを取ったため、中盤に空白が生まれたのだ。
ユナイテッドも余裕があれば繋ぐ気があったはずだ。
だが中央のライン間に立つ選手がいなければ、エヴァ―トンの攻撃陣は内側を絞る必要がなく、サイドへのコースも狭くなる。
エヴァ―トンの2ボランチは、1枚(ゲイェ)がCB間に降りて数的有利を作りもう1枚(シュネデルラン)は相手の2トップのライン間を取る。
ライン間の選手がボールを持って前を向けば危険なパスコースは一気に増えるし、それをさせないために攻撃陣は内を絞るポジションを取るかもしれない。そうなると空くのはサイドに開いたSBへのコースだ。
ユナイテッドはアンカーのポジションで自分たちの首を絞め、窮屈なサイド・回収出来ないロングボールを使うハメに陥っていたのである。
ルカクをターゲットにしたロングボールを放っても、中盤に穴が空いている状態では当然セカンドを回収する確率は低くなる。
これを前半は全く改善出来ず、一方的に攻撃されるという展開。
攻撃され続ける展開になれば当然守備の強度が問われるが、今日の強度では当然持ち堪えなかった。
ポゼッション時はロングボールを蹴り出すような、繋がないサッカーでも勝てるチームはある。
しかしそういう戦術で勝っているチームは必ず守備の規律がしっかりとあり、なおかつ90分ずっと守備に回ったとしても耐えきるだけの強度を保つのだ。
ユナイテッドにそれはない。今日の失点はアンラッキーなものも多かったが、あれだけチャンスを与えたのだから当然の結果とも言えるだろう。
今回は課題であるビルドアップへの改善に着眼したが、ロングボール頼みのサッカーをしていた彼らにとってこの問題は一朝一夕でどうにかなるほど、根の浅いものではないのだろう。
これに関してはもっと長い目で見守るべきなのかもしれない。
最後に今後のCL圏争いについて触れておこう。(黄色がPL)
現在勝点64。
CL圏内を目指すならチェルシーを蹴落として3勝(9ポイント)は欲しいところだ。
(73)
現在勝ち点70。
期待値としてホーム戦は勝つ可能性が高いので6ポイントは積むだろう。(76)
現在勝ち点66。アウェーウルブズ&レスターに敗北すれば勝ち点72フィニッシュ。
現在勝ち点67。直接対決を制すれば、見えてくるか?(70~)
個人的には当然ユナイテッドを応援しているので、
内容問わず73点に到達してほしいところ。
そして日本時間4月25日4時キックオフのマンチェスターダービーのプレビュー。
守備時5-3-2 攻撃時は3-5-2。
バルセロナ戦で短い時間ながら好調のパフォーマンスを見せたサンチェスの起用が見たいという個人的な希望。(ラッシュフォードの可能性が高い)
そしてポグバにはキャプテンを任せてチームの責任を与える。
エヴァ―トン戦で温存したリンガードをここに持ってくる可能性も高い。
その場合はマクトミネイとチェンジして3トップ気味にして前からプレスにいく形だろうか。
またエヴァ―トン戦で見られなかったハードワークを選手には期待したいところだ。
ご拝読ありがとうございました。ご意見ご要望等あればコメントで気軽にお願いいたします。
※記事内の画像は全て引用として掲載しております。
「ー勝敗を分けたビルドアップの”質”ー」 欧州CL準々決勝2ndLeg FCバルセロナvsマンチェスターユナイテッド
こんにちは
まゆりんです。今期から欧州サッカーを見始めて、気づけばユナイテッドを応援してました。
今回は先日行われたUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝の一戦を自分なりに分かりやすくレビューしていこうかと思います。※記事はすべてユナイテッド側目線で書かれています。
欧州CL準々決勝第二戦 レビュー
ユナイテッドは4-3-3 4-1-2-3 4-3-1-2
よくやる形ではあるが、驚いたのは、ルカクをベンチに置いたこと。
1stレグを振り返って欲しい。
攻撃時3-5-2 守備時5-3-2 システムでルカクラシュフォードの2トップ、PSG戦の2ndレグで大逆転を収めた形で臨んだが、際立ったのは中盤マクトミネイポグバのフィジカル面での圧倒的優位だ。
右にルカクを配置すればアルバとのミスマッチが生まれ、中盤に落とせばマクトミネイポグバというフィジカル面で優位に立てる選手がいるため、後ろからシンプルに放り込んでもチャンスを作りやすく、そこからルカクやラッシュフォードが裏へ抜け出す等といった形を作りやすい。
ユナイテッドの分かりやすいストロングポイントだ。
だからこそ2ndレグはルカクを起用すると思ったのだが、選ばれたのはマルシャルだった。
直近の二試合、CL1stレグでは消耗していたからという理由で早めの時間に下げられ、PLウェストハム戦でもフィジカルコンタクトを避けるように見え、消耗からか途中交代。
ここで起用しなかったのはルカクのフィジカル的なコンディションが優れなかったからという理由でしか説明できないだろう。
試合に入ろう。
立ち上がり、ユナイテッドは怒涛の攻めを展開した。
0分25秒
ヤングのリターンにダイレクトでフレッジが鋭い縦パスをリンガードに入れ、ポグバに落としたボールは2CB間を貫いたラッシュフォードの前へ。放ったループ気味のシュートはバーへ。
立ち上がりからビッグチャンス。リンガードのDFとMFの間をとるポジショニング・フレッジの精度の高い楔・ラッシュフォードのタイミングの良い裏抜け・マルシャルの左への張りによって空いたパスコース・絶妙なラストパスを通すポグバ。ボールのないところも含め5人が攻撃に関わる最高とも言える形をユナイテッドは1プレー目で見せる。
1分20秒
中央を位置どったマルシャルはヤングの浮き球ロングパスを落としリンガードに預ける。右を位置取ったラッシュフォードは足元で受け、中央に走りこんだマクトミネイに出すが足元に入りすぎてしまいフィニッシュとはならず。
矢印のようにラッシュフォードがランニングすればアルバが釣れ、マクトミネイの前が空くためシンプルにフィニッシュにいけただろう。
3分02秒
メッシに睨みをきかせていたヤングがボールを奪取しポグバに渡すが、マルシャルとラッシュフォードはDFラインとの駆け引きをしないので硬直。
そして3分11秒
硬直し押し込んだ状態になるが本職CBのリンデロフのマークしたスペースへの走り込みがないので幅が取れず、崩しの形を作れない。
5分43秒
中盤でボールを奪取し、ラッシュフォードはリンガードから受けたボールに溜めを作ってワンツーの形を作るが、溜めすぎてラングレの足が間に合ってしまいフィニッシュまではいけず。
直後6分、ユナイテッドはバルセロナのビルドアップを効果的にハメにいく。
出しどころを失ったラングレは仕方なく前に蹴るが、スアレス対スモーリングでは後者に軍配が上がり、そのままポグバへ。
スイッチャーであるべきポグバにボールが入るが、やはりマルシャルのDFを釣る裏への動き出しは無い。マークしたレーンに走ればピケかロベルトもしくは二枚とも釣れ、ポグバの前に広大なスペースを生み出せただろう。
これで結局時間がかかり中盤が戻ってきてしまったので硬直し、やや強引な形でマルシャルのカットインからのシュートで終わる。
立ち上がりから6分までユナイテッドのプレッシングがハマっていた為、バルセロナはボールを持つ時間をほとんど作れずにいた。
だが最終ラインの数的優位は維持したいユナイテッドはアルバの所にSB起用のリンデロフをスライドさせず、バルセロナはそこを突く。またアルトゥールやラキティッチの効果的なポジショニングやアルバのアップ・コウチーニョのダウンによって徐々にプレスを攻略し始めた。
8分41秒
バルセロナのCKの直後、両CBが戻り切れていない中でアルトゥールが足を滑らせ、マルシャルが奪取。そのままリンガードに預けるが、リンガードは裏へ走り出したラッシュフォードに気付けず、ボールを下げてしまう。
そして45秒バルセロナの守備も戻りきってしまい、リンデロフのオーバーラップもないのでポグバは遠目からシュートを狙う形に。
13分10秒、ボールを奪ってカウンターのシーン。
リンガードが溜めを作り、中盤のギャップの背後に走りボールを受ける。
そのままDFを背負いシュート。強く踏み込んでしまいジャストミートしないボールはテアシュテーゲンの腕に収まる。
立ち上がりから幾度もチャンスを作り出し、ユナイテッドサポーターはワクワクしていたと思う。筆者がそうだ。
しかし、サッカーとは時に残酷だ。
これだけチャンスを作ったのに決めきれないチームはツケを払わされてしまう。
問題のシーン・15分03秒。
立ち上がりから幾度か見られた形だが、ビルドアップに時間をかけると必ずバルセロナは狙いを持ってプレスを仕掛ける。
出しどころがないのでジョーンズはデヘアに戻すよう指示、ポグバとデヘアは逆サイドのフリーのリンデロフに出せというようにみえる。ヤングはデヘアを使おうとしたがデヘアは前を使えという指示をしたため、中断。
結果、ヤングのボールはカットされボールロスト。拾ったのはフィールドで一番危険なプレイヤー。
ヤングのスライディングは躱されフレッジのカバーは股抜き、残ったCBは約束通りスアレスに釣られ、振りぬいた左脚はデヘアの手から逃れ左サイドネットを突き刺す。
そしてユナイテッドは傾いた流れを戻せないまま18分52秒
首を振らないマクトミネイは背後のコウチーニョへのパスコースを切れていないことに気付けなかった。
僅かに開いた門にブスケツは楔を入れ、マクトミネイはコウチーニョを後ろから追う。
開いたアルバに釣られたリンデロフはコウチーニョに付けない。
フレッジがマクトミネイのカバーに入るが、ヒールでボールを後ろのスペースに置いてしまう。そこにいるのは当然フレッジがマークを外したことによってフリーになったメッシだ。こぼれ球に対してユナイテッドはフレッジ1人。対するバルセロナはメッシとコウチーニョ。楔を通されたマクトミネイと最終ラインは棒立ち。
数的不利を作られたフレッジは当然ボールを奪えず、カバーには誰もいかない。
この状況が異常以外の何であろうか。中央でメッシがフリー、しかも前にはスペースがある。最終ラインの1枚などこの選手を前にすれば紙である。パスを通すかのようなシュートは弾み、不運にもデヘアの脇を抜けてネットを揺らした。
立ち上がりから手ごたえを掴んでいた中での二失点。アグリゲートスコア0-3。
ユナイテッドのクオリティは、彼らのメンタリティを色濃く映し出した。
プレイに焦りが反映されたユナイテッドは、前へのパスが繋がらない。
この後約20分間一度もバルセロナのアタッキングサードを脅かすことは無かった。
結果論にはなるが、2失点後にこうなるのが分かっていたとしたらスールシャールは攻撃的な采配をすぐにすべきだった。
このようなタイミングで攻撃的に交代をしたのであれば、監督の勝利を諦めない意思はチーム全体に伝わるし、代わった選手は周りを鼓舞し、士気を上げることが出来るだろう。
特に立ち上がりのユナイテッドの攻撃の時間から目立っていたところだ。
オーバーラップをしない(もしかしたら指示かもしれないが)右SBリンデロフのダロトとのチェンジ、オフザボールの動きが悪いマルシャルと対照的なルカクのチェンジなど、手はあったはずだ。
大逆転をしたPSG戦2ndLegで前半にマークの苦手なバイリーを攻撃的なダロトに代えたように。(ケガでの交代と言われているが。)
そして39分5秒。ようやくユナイテッドの前向きな攻撃のシーン。
リズムを変えるためか左右入れ替わっていたマルシャルが中央のCB間に切り込み、左に張ったラッシュフォードからのボールを引き出す。そのまま左サイドに流れるマルシャルと入れ替わるようにハーフスペースに動き出したラッシュフォードにボールを付ける。
ラッシュフォードはそのままゴールライン際までDFを引き連れてリンガードとポグバの待つマイナスへクロス。ブスケツの前を通り過ぎたボールは辛うじてラングレがカット。押し込んだ時の崩し方としては素晴らしい形を作り出せたがゴールは奪えなかった。3人目の動きがゴール前であれば可能性はあったかもしれない。
しかし相変わらずビルドアップの怖さは消えない。
ゴールライン際でハメられ、ボールを持ったジョーンズは、前を使えと指示しているスモーリングとデヘアをよそにデヘアに戻す。
スアレスがリンデロフ側から詰めてきていてデヘアの利き足は右なので蹴出すので精一杯。ヤング側に蹴ったボールはまた中央にこぼれ、あわや大惨事という事態になるも、ポグバがファールで抑える形に。
そしてまたバルセロナにボールを回される中で41分57秒。
コウチーニョへの縦パスに食いついたジョーンズが勇気を出してボールを持ち出す。
そしてDFラインのマルシャルは降りてくる。リンガードがサイドに居てマルシャル以外DFラインに張っていない中でのこういったダウンの動きは、他の選手のアップの動きがないと意味がない。DFラインが押しあがって窮屈になるだけだ。
結果ラインを押し下げることは出来たがこうなってしまうとやはり右の幅を取りにいかなければどうしても窮屈だ。中央でフレッジがパスを出せる状況になってもリンデロフは右上を使う意識がない。本職がCBの選手なので仕方がないとも言えるが、3点必要なこの状況、リスクを掛けなければ点は取れない。であればここはすぐにダロトにすべきだったと言うことだ。
出したい所に人がいなくて困ったフレッジは窮屈な中央のポグバを選択し、ポグバも出しどころに困り、窮屈な中央に仕掛ける。辛うじてここでファールを獲得。
FKはやはりラッシュフォード。だがやはり今回も決められなかった。
1stLegでも蹴っているのだからせめて枠には入れて欲しいものだ。
そしてバルセロナはビルドアップのお手本をユナイテッドに示してくれた。
最終ライン付近では絶対に無理をしない。コンパクトに相手がハメに来たら一度GKまで戻せばいいのだ。
全体が開いて、パスコースがいくつも出来上がった。この状況でハイプレスを掛けられても、バルセロナの中盤はプレスの間の効果的なポジションを取れる。そしてGKテアシュテーゲンはそこにボールを通せる。
そしてユナイテッドは、愚かにも前半終了間際にゲームを締めくくる決定機をバルセロナに献上する。
アディショナルタイム1分07秒。
アルトゥールがスアレスに付けたかと思った鋭い縦パスはスルーされメッシへ。
マーカーのジョーンズが後ろ向きで受けたメッシに食いつくが、当然メッシはワンタッチで逆を突いて前を向く。
しかし中盤の3人は何やってんだと言わんばかりに戻る気配がない。
特にポグバとマクトミネイは棒立ちだ。
中盤が戻らないユナイテッドに対してバルセロナはコウチーニョに加えてサイドバック2枚・更に遅れてラキティッチまでもがスプリント。奪ってからのスピードを殺さないボール運びは、そのままフリーのセルジロベルトのシュートに流れるように繋がった。
GKデヘアの渾身のセービングがなければ、文字通りゲームエンドだった。
3点のビハインドを抱えているというのに、走りで勝たずにどうして勝つというのだ。
そして前半終了。
ロッカールームでスールシャールは選手たちに何を言っただろうか。
PSG戦のようなワクワクする展開を見せてくれるのだろうか。正直勝つのはかなり難しくなってしまったが、期待していなかったと言えば嘘になる。
後半
ユナイテッドは諦めていなかった。
ただスールシャールはハーフタイムで交代を使わなかった。リンガードが前を向いた時に、裏を突くべきマルシャルとラッシュフォードは棒立ちだ。マルシャルをルカクとチャンジすれば、と思ったのは筆者だけではないだろう。
崩したという意味ではこれが後半最初のビッグチャンス。
ポグバからラッシュフォードへ、シンプルな裏抜けへのロングパス。
ポグバの落とした位置は完璧に近かったが、ラッシュフォードはここ一番でトラップミス。3点ビハインドのこの状況となっては一つの技術的ミスすら痛い。
続けて57分50秒。
フレッジが前を向いたタイミングで、中央のDF間で裏へ動き出したラッシュフォードにピケとロベルトの2枚が釣られているのが見える。しかし空くはずのスペースを使えるマルシャルは棒立ち。
そしてその時は来た。60分38秒。
コウチーニョに釣られたリンデロフによりコンパクトになりすぎた4バックは、まるで狙っていたかのように突如中盤に降りたメッシによって背後のスペースを突かれる。DFライン全員を引っ張ったアルバが落としたボールはマイナスで浮いたコウチーニョへ。スモーリングは遅れて寄せにいったが、コウチーニョが得意の角度から決めるには充分過ぎる時間を与えてしまった。
3-0(アグリゲートスコア4-0)
ここからは、カンプノウに爪痕を残すための戦いだ。
スールシャールは65分にマルシャルOUTダロトIN・73分にラッシュフォードOUTルカクINと交代を施したが勝負が決した後に投入された彼らはどれほど悔しかっただろうか。
オフザボールの良いルカクをオフザボールの悪いマルシャルに代えれば攻撃が活性化するのは目に見えていた。質の高い楔の縦パスを受けたマクトミネイは前を向く。
しかしダロトがこれに出遅れたためルカクをターゲットにしたクロスという狙いが消えてしまった。
そして80分にリンガードOUT・久しぶりの戦線復帰のサンチェスIN。
怪我で30を迎えたが、短い時間でも高いパフォーマンスを発揮出来ることを古巣で証明した。
フレッジからの鋭い縦パスを中盤とDFの間で受け、背後の大きなスペースに動き出したダロトに質の高いボールを送る。
ダロトはかなり先手を取ったがコントロールを少しミスしたためアルバが追いつき、中央へ走りこんだマクトミネイへのパスは出せなかった。
しかしシンプルに完璧に崩す形を作りだせたのは高いクオリティの動きの出来る交代組の躍動であろう。
デヘアのキックのこぼれ球を拾ったポグバがサンチェスに預け、DFを引き連れ溜めを作ったサンチェスがポグバへアーリークロス。
またもフレッジの鋭い縦パスをDFラインと中盤の間で受けたサンチェスがワンタッチでボールをそらしてオーバーラップするダロトへ預ける。
ダロトがゴール前まで運び、ルカクは左のレーンをとりDFを引きつけ、中央に走りこんだサンチェスがニアでクロスに合わせる。無駄のない完璧な崩し。
しかし枠をとらえたヘディングはテアシュテーゲンのファインセーブによって弾かれる。
試合終了。
以上がユナイテッド目線でのレポートだ。
勝敗を分けたポイント
ユナイテッドとバルサの間で勝負を分けたポイントは、
・決定力
・采配
・守備の決まり事
・ビルドアップ
の4点だ。
・まず、決定力について。
ラッシュフォードは1st2ndの中でのフリーキックを含めれば相当オンターゲットに出来るシュートチャンスがあったにも関わらず、1本も決められなかった。
対してバルセロナはメッシとコウチーニョの一撃のクオリティの高さが際立つ形になった。
ラッシュフォードの好調のパフォーマンスをこの試合に持ってこれれば、
前半25秒最初のチャンスでゴールを奪えていたかもしれない。
そうなれば、試合は随分違うものになったはずだ。
・次に采配について。
スタメンの話はしたが、リンデロフはアルバに対する守備の部分で起用したのだろうが、スールシャールはマルシャルを高く見過ぎている。
一発のシュートのインパクトはデカいが、如何せんオフザボールの動きが悪い場面が目立ちすぎる。しかもなかなか改善されない。
直近のウェストハム戦でPKを獲得した動き出しはかなり完璧に近いもので、それを評価してこの大一番に持ってきたのだろうか。
理由あっての起用なのは分かるが、カードを切るのは間違いなく遅過ぎる。
個人的には2失点した瞬間にダロトルカクを切るべきだったと思うし、
100歩譲っても点を獲りに行く意思があるならマルシャルには見切りをつけてハーフタイムで代えるべきだった。
怪我明けで不安要素しかなかったサンチェスも、あれだけ高いクオリティの動きを見せて、思い切って早めに出すのもアリだったというのは結果論だが。
・次に守備の決まり事について。
2失点目のシーン、フレッジ1人に対してコウチーニョとメッシの2人の競り合いの部分だ。
局面で数的不利を作られているなら、誰かはカバーに行かなければいけないはずだ。
にも関わらず数を余したDFラインは棒立ちだった。
そしてゲームプランとしてのメッシ対策の甘さだ。
あの局面でフレッジがメッシのマークを外れたなら、誰かがスイッチしなければならないはずだ。
メッシがフリーで中央で前向きにボールを受け、前にはスペース。
ここまで撃ってくださいという状況を整えるチームはリーガにはいないだろう。
・最後にビルドアップについて。
勝敗を分けた最大の要因は、後ろから運ぶ時のビルドアップのクオリティ。
バルセロナは、戦術的に先進している(といわれている)リーガのどのクラブを相手にしても一貫して後ろから繋ぐサッカーをしているので、プレッシングを掻い潜る回答を選手たちがピッチ上で見つけ出すことが出来るのだ。
対するユナイテッドはリスクがあれば前にすぐに蹴出してきた。
だからこそ、出しどころがなくなった時に選手は迷う。
普段からやっていないことを、バルセロナという、全ての選手が組織的に・効果的にプレスを仕掛けてくる相手を前に出来る訳もなかったのである。
特に前にルカクのようなターゲットがいない今日のような試合はなおさら選手は迷ったはずだ。
自陣でボールを失うことは自らのチャンスを失うだけでなく、相手にチャンスを与えてしまう行為だ。
であれば、自陣では回さず蹴り出すのか。はたまた一貫してボールを繋ぎに行くのか。
あいまいなところの綻びをバルセロナは突いてきたということだ。
最後に
今期のトロフィー全てを失ったマンチェスターユナイテッドだが、
この敗戦はユナイテッドの持つ大きな課題を教えてくれたという前向きな見方をここではしよう。
ビルドアップ・守備・攻撃の完成度。全てにおいてバルセロナが勝っていた。
就任4か月なのだから当然だとも言えるが、今持っているものだけで勝てるだけの準備はしたのだろうか。と疑問に思う部分もあった。
だが、負けは負けだ。前を向かなければいけない。
プレミアリーグはCL出場圏争いの真っただ中。一つも落とせないゲームの中ではあるが、ビルドアップの向上等チームの成熟度を上げる取り組みもしなければならない。
くるべく大舞台に備えて。